目の硬さ(眼圧)が急激に上昇しています。
早急な対応が必要な状態です。
目の中には「房水」と呼ばれる水で満たされており、房水によって目の硬さ(眼圧)が保たれています。
房水の量は、目の中にある水道の蛇口と排水管のような構造によって調節されています。
「緑内障」とは、何らかの理由で房水がうまく排出されず眼圧が上昇し、神経が圧迫される状態のことです。
急性緑内障とは
目の中の「隅角」という部分が「狭く」なって発作が起きています。遠視があるご高齢の女性に比較的多いです。
隅角が狭くなると房水の排出が妨げられ眼圧が上昇します。緑内障の中でも隅角が閉塞または狭いタイプを「閉塞隅角緑内障」と呼びます。
隅角が完全に閉塞すると「急性緑内障発作」を起こし、急激に眼圧が上昇します。
急性緑内障発作
- 急性原発閉塞隅角症(APAC)
- 急性原発閉塞隅角緑内障(APACG)
正常な眼圧は10~21mmHg ですが、発作をおこすと50mmHg以上に上昇することもあります。突然の眼圧上昇により、頭痛・眼痛・吐気・視力低下がおこります。眼圧を下げなければ失明に至ります。
房水の通り道を広げるために、レーザー治療や水晶体摘出(白内障手術)が行われます。
日常生活での注意
目の中には瞳孔(カメラの「しぼり」に相当し、光の量を調節)と呼ばれる「ひとみ」があります。明るい所では瞳孔が閉じて、暗い所では瞳孔が開きます。瞳孔が開くと隅角部分が狭くなります。隅角が狭い方は瞳孔が開くと更に狭くなってしまいます。隅角が狭くなることで、房水の流れが滞りやすくなり眼圧が上昇するおそれがあります。
狭隅角と診断された方で、就寝前に暗い寝室で枕元にあるライトだけで読書をする、という方は要注意です。
また少し暗い所で本を読んでいると頭や眼が痛くなったりする方は、隅角が狭くなり一時的に眼圧が上がっている可能性もあります。